二年前
その人との関係に
亀裂が入ったとき
なぜ
わたしの中で
腑に落ちないものがあったのか
何に納得できなくて
離れることが
できなかったのか
扉の向こうへ
足を踏み出した
わたしは
少しずつ
その理由が見えてきた
あの日
その人の
「何が」
わたしの心を
傷つけたのか
言葉の意味
話し方
出している空気
このすべての
根底に
共通していたもの
「雑な扱いをされている」
これだった
わたしは
何が
嫌だったのか
ようやく
見つけた
こちらの状況
考え
思い
お構いなしに
全部
なかったものにされる
あのときは
土足で心を
踏みにじられた気がした
このことに
気づいたわたしは
すべてが
一本につながった
前は
その人たちの状況や
それぞれの性格を考えて
理解を示そうとしていた
わたしの方が
「見えてしまう」からこそ
自分が寄せていこうとしていた
「そういう人」だからと
自分から
離れていくのは
まるで
どちらかに
上下や優劣を
つけるような
感覚だった
「比較」や「差」を
自分の中に作ることに
強く抵抗があった
あの日の出来事が
何を意味していたのか
まだ
見えていなかったから
でも
違った
差を作っているのは
わたしじゃなかった
向こうだった
「この人たちは
わたしのことを物扱いしている」
この事実は
わたしの意識を
一変させた
なぜなら
わたしの尊厳に
関わることだから
わたしは
どうするべきなのか
同じことを
するのは違う
それは
わたしも同類だと
言っていることになる
でも
避けたり
距離を置くことも違う
なぜ
わたしが
変えないといけないのか
それは
逃げと同じだ
わたしは
自分を曲げず
自分の場所で
生きると決めた
たとえ
そこに
その人たちがいようとも
わたしは
その人たちと
向き合うために
いるわけじゃない
そこに行かなければ
わたしの求めているものが
手に入らない
わたしには
行く理由がある
だから
行くだけ
それを手にするまで
絶対に引かない
こうして
自分自身との
戦いが始まった
内心は
とても怖かった
その人の言葉は
何の前触れもなく
突然
わたしの胸を
突き刺してきたから
心はすでに
傷だらけだった
あの空間の空気は
わたしには
息苦しかった
濁っていて
身体に纏わりついてきた
本当は
一秒だって
いたくなかった
恐怖と
不快感で
いつも苦しかった
だから
いつも以上に
美しいものに
触れたくて仕方なかった
大人になってまで
なぜ
こんな思いを
しなければならないのかと
子供じみた世界に
うんざりしていた
わたしの時間が
もったいない
わたしが
自分の内側に
潜る決意をして
あの空間から
離れたとき
その人たちの
様子も変わった
わたしが
身を引いたと
思ったのかもしれない
聞こえるように
嫌味を言われたり
マウントを取られたり
わたしを見て
笑っていることも
分かっていた
でも
もう
このときのわたしは
その人たちの背景を
汲み取る必要も
優しい顔をする必要も
なかった
「一人では何もできないくせに
わたしを
一緒にしないで」
心の中で
強くそう思っていた
わたしを傷つける存在に対して
明確な線を引くことは
優劣をつけることでも
差を生むことでもない
それは
わたしの尊厳
存在価値を守るための
正当な行為なのだと
わたしは
深く知った

