「基準の位置」

お前は我が強い

いつも自分のことばかりで

安心できない

この言葉を聞いて

当時のわたしは

やっぱり

わたしはわがままで

自己中心的

優しくない人間なんだ

そう思って

自分を責めていた

でも

それは

違っていた

わたしは

相手に合わせているようで

合わせていなかった

揺れたり

迷ったりはしたけれど

自分の基準を

手放していないだけだった

相手の価値観に

完全に同化しなかった

だからあの言葉は

わたしが

自分の重心を

保っていた証ともいえる

もしも

わたしが

相手の価値観を

丸ごと受け入れていたら

相手は

安心できたはずだから

でもわたしは

相手が安心するための

器にはならなかった

今だから

わかる

安心できないと

言われる人は

弱いからでも

冷たいからでもない

相手の不安を

引き受けない人 

そして

基準が自分にあることと

他者を大切にできること

これらは

矛盾しない

わたしは

生き残るために

愛されるために

安心を

与えるために

自分を

切り売りしなかった

無意識だったけれど

わたしは

自分を売らずに

最初から

最後まで

自分を

守り抜いていた

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