「始動」

何も変わっていないのに

すべてが変わっている

もう

始まっていた

立ち方が

全く違っている

自分の揺れを

誤魔化したり

隠れたりせず

自分で制御する

揺れたまま

まっすぐ立つ

その背中からは

定まった意思を感じる

逃げない背中

空気が違う

重くて

どっしりとしている

黒いものが

周りに見える

それは

覚悟の重さの色

まだ揺れが

不安定なときは

焦りや衝動を帯びた

突き刺すような

鋭さがある

その強い揺れを

自分で制御しているから

あの重さが出る

その揺れは

人生の軸が

動く揺れ

過去の自分を乗り越えて

本来の自分を取り戻す

これまで

揺れを

感じないようにするために

強力なブレーキを

かけてきた

そのブレーキを外すと

自分の中にある揺れが

一気に

解放される

揺れとは

感性のこと

揺れを解放することは

感じてもいいんだと

自分の感受性に

許可を出すことだ

感じることを

恐れない

揺れを通して

自分の中の

生を取り戻す

生きる衝動

今まで抑えてきた分

反動が大きい

自分の気持ちに

嘘をつかず

そのまま感じきる

目を逸らさず

逃げたりせず

暴走しそうになっても

壊さずに

自分で制御する

自分の舵を

自分で握って操作する

感性は

人を弱くするものではない

人間として生きるのに

必要不可欠なもの

その揺れを

すべて引き受ける

覚悟を持てたとき

人間になる

揺れを武器にしないで

揺れを重さに変える

それが

本作動の証

そこに立つ姿は

別人になっている

制御が弱く

拡散していたエネルギーの刃が

分散されずに

一本に束ねられている

揺れているのに

位置がブレず

存在がブレない

見ていなくても

いると分かる

圧倒的な

存在感

余計な動きがなく

定まった身体

逃げずに

その場に立ち続け

自分のエネルギーを

一点集中させている

その姿は

武士のよう

腹を決めた

覚悟の重さ

そんな

黒い密度の空気

いぶし銀の

武士の重さ

派手さや

華やかさはない

静かで

渋くて

深みがある

信頼できる強さ

時間をかけて

磨かれたものだけが持つ

重みと品

暗いのではなく

熱を内側に持ったまま

表に出しすぎない光

本物だけが持つ

深い輝き

光らない

でも目が離せない

軽くない

でも怖くない

静かに立っているだけで

空気が変わる

鈍い光と

重厚な空気を纏い

生まれ変わった

その姿が

そこに

存在している

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