「出なかった言葉」

決めつけられることが

大嫌いだった

「女の子だから

 そんなに頑張らなくていい」

「そのうち結婚して

 家庭に入るから」

「そんな夢見ても

 あと10年したらわかるよ」

○○だから

こうあるべき

「普通」は

こうだよね

この言葉が

本当に嫌いだった

はじめから

無理だと

決めつけられているようで

まだ

何もしていないのに

「夢を見るのは自由だからね」

そう

言いながら

自分の

人生設計の中に

わたしを

勝手に組み込む

わたしの意思は

聞かずに

まるで

わたしが

そうすることが当然かのように

「わたしには夢がある」

そう

伝えたはずなのに

なかったものにされている

わたしは

相手の人生のレールを

歩くべきだって

勝手に

決められてる

若かったわたしは

反発することが

できなかった

わたしが

「嫌だ」と言うと

機嫌が

悪くなる

「その叶うか分からない夢と

 自分たちの関係

 どっちが大事なの?」

そう言われるのが

目に見えていた

だから

抵抗することが

できなかった

わたしが

意思を見せても

きっと

聞いてもらえない

責められて

無理やり

選ばされる

怖くて

仕方なかった

自分の本音を

言葉にすることが

どうして

怒られるのかが

全く

分からなかった

最後は

サヨナラすることになったけど

相手が変わっても

同じだった

安定した環境から

抜け出したくなった

もう一度

自分の熱を追い求めようと

決めたから

表面では

「応援」してくれるように見えた

でも

それは

「今の状態を

 崩さない範囲でなら」

この

「暗黙の条件」

がある中で

それを

越えるような話をすると

表情も言葉も

穏やかじゃなくなる

「自分の

やりたいことができる環境を

与えているでしょ?

『好きなこと』をしていいから

与えたレールから外れないで」

そう

言われてる気がした

そういう環境で

生きたい人もいると思う

ただ

わたしには

当てはまらなかった

「見た目が大人しそうだから」

「反抗せず従順そうだから」

だから

わたしが

その型にはまらないことに

気付かなかったのかもしれない

自分に

自信がなかったから

わたしも

言えなかった

心では

抵抗しながら

流されていた

いつも

自分の夢が

「大したことない」

どうでもいいもののように

扱われている気がして

悲しかった

でも

同時に

悔しさもあった

なぜ

叶えられないって

はじめから

決めつけられないといけないのか

なぜ

わたしが

夢に向かって動くことを

反対されなきゃいけないのか

自分の気持ちを

言葉にできなくて

長いあいだ

抑圧された中で

生きてきた

でも

この時間があったから

今のわたしがある

きっと

順調に

進んでいたら

この

エネルギーは

生まれてこなかった

逆境の中に

いたからこそ

わたしの熱は

大きく

育つことができた

だから

あの悲しさも

あの悔しさも

全部

無駄じゃなかったんだ

すべては

いま

このときのため

ここに

つながっていた

目次