あの時の
わたしには
選択肢がなかった
踏み越えた
先にあるもの
越えないと
見えてこないもの
そんな世界が
存在している
ひとつの事実に
隠れていた
いくつもの必然
わたしには
ひとつの面しか
見えていなかった
別の選択肢が
存在していたこと
あの時のわたしには
想像もできなかった世界
でも今は
その新たな側面が
はっきりと見えている
息をのむほどに
見事なタイミングで
すれ違ったようで
重なっていた
すべてが
綺麗に整った
「全部
このためだったんだ」
素直にそう
受け入れられてしまう
それほどまでに
見事な必然
迷いは
全くなかった
自分の中で
固まっていたから
もう わたしは
ここじゃないと
分かったから
感情じゃなくて
構造が決まって
いたから
だから
あっさりと
来れてしまった
戻る必要も
説明も
いらなかった
本当に 選択肢が
なかっただけ
わたしは
そこから離れた
でも その存在を
否定したわけでも
消したわけでもない
可能性を
閉じたわけでもない
自分の
立ち方だけを
更新した
手放したのは
古い価値観の中での
自分の立ち方だった
だからもし この先
また会うことが
できるのだとしたら
それは
新しい自分自身
更新された
存在同士でしか
再会は成立しない
わたしはそれしか
受け入れられない
それが
分かってしまった
自分を
諦めたわけじゃない
だから 静かに
線を引いた
前に
進むことにした
目に見えない
ものを信じて
形にしないまま進む
寄る辺が
ないのに
確証のない
つながりを
信じ続けること
これは 自分自身が
立っているときにしか
選べない
少しでも
不安定だと
すぐに 前の
自分の立ち位置に
戻ってしまうから
でも 今の
わたしには
当てはまらない
なぜなら
これこそが
新たな選択肢
だったから
すべては
自分の中に
踏み越えた先で
見えたもの

