「記憶の熱」

記憶がよみがえる。

あの時の、

痛み、熱、恥ずかしさ、悲しみ、怒り。

胸が、ぐっとつかまれる。

喉の奥がつまる。

鼻の奥がつんとする。

涙が上がってくる。

呼吸が浅くなる。

手足が震える。

嫌だ。

思い出したくない。

身体が拒否してる。

でも、心はもう扉を開けようとしている。

だって、

気付いてしまったから。

ずっと、固く閉ざしていた場所。

鍵をかけて、

奥にしまいこんでいたもの。

見て見ぬふりして、

気付かないふりをしてきた存在。

それに、気付いてしまったから。

でも、一気に開けてしまうのは怖いよね。

何が出てくるか、分からないもの。

うん、わかるよ。

だから、大丈夫。

心配しないで。

ゆっくりでいい。

あなたのペースで。

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