音のない時間の中で
少しずつ
動きを感じ始めた
まだ
なにも
姿は見えていない
でも
何かが
生まれている
それがわずかに
動きを見せ始めた
その小さな振動が
わたしに
伝わってきている
きっとこれが
わたしの中に生まれた
予感
地面から姿を見せるのは
まだ先かもしれない
けれどそれは
いまから始まるわけではない
もう
始まっている
わたしは
ひとつの決断をした
いつかは
それと向き合う時が来る
それは
分かっていた
でも
まだ想像の話
遠い未来の話
そう思っていたのかもしれない
だから
現実で
目の前に置かれたとき
逃げ出したい衝動に
駆られた
「怖い」
焦りと緊張が
一気に押しよせてくる
望むものを手に入れるには
その怖さを
乗り越えないといけない
それも
痛いほど分かっている
分かってはいるけれど
身体は覚えている
過去の記憶
先延ばしにしても
後悔しか残らない
本当に望むのなら
避けては通れない道
だから
揺れて
悩んではいても
心の奥では
最初から
答えは決まっている
ただ
行ったり来たりしているだけ
この流れが来たとき
予感がした
わたしが
行くべき場所
それが
どこにあるのかを
想像しただけで
手足が震える
涙が出そうになる
嫌な記憶が
蘇ってくる
でも
ずっと
そこに焦がれ続けていた
自分の姿もある
それでもやっぱり
人間だから
怖くなる
怖さの奥にある
未知への好奇心
一歩を踏み出した自分が
どう変化していくのか
それが
見てみたい
その自分と出会えたら
きっといまは
まだ見えていない世界が
姿をあらわす
恐怖心と
好奇心
両方あっていい
むしろ
それが当たり前なのかも
一気には
定まらない
揺れながら
迷いながら
ゆっくり固めていく
そうしたら
いつのまにか
そこに立っている
この予感を
少しずつ
確かなものに変えていく
予感から
確信へ
わたしは
一歩を踏み出す
自分が向かうべき場所
光の中へ

