美のあいだ

liminal

はっきり

朝ともいいきれない

でも

夜でもない

そのあいだ

空気はある

密度もある

けれど

完全には

見えていない

まだ形になりきっていない瞬間

境界の薄明

一点に

定まってはいない

けれど

ぼやけてもいない

すこしずつ

移行し

色が変わっていく

その途中

まだひとつに定めないことは

逃げることではない

決めていないからこそ

余白がある

曖昧さは

どちらでもいいと

流されることではない

どちらにも

意思を持たせる

輪郭のあるものとして

自分の意思で

その両方を持つ

曖昧さとは

曖昧なようで

曖昧ではないもの

柔らかさの中に

たしかな芯がある

そこには 

まだどちらにも傾かない

「片側に閉じない美」が

確かに

存在している

「美のあいだ」にこそ

liminalの世界がある

境界そのものを
そこに生まれる気配を

変化の途中にある
まだ名前のないものを

わたし自身の視点から
描いていきたい

目次