ある音楽を聴いていた
その人たちの
世界観が見えてくるまで
数ある楽曲を聴いていくと
少しずつ
世界が見えてくる
イントロの在り方に
心奪われた
たった数小節なのに
その曲の世界が
完全に立ち上がる
イントロだけで
世界が見える
その曲のサビや
雰囲気とは
一見つながらないものもあった
でも全体を聴くと
見事に溶け合って
一つの世界をつくっている
輪郭が
はっきりしているだけではなく
立体感がある
この気づきは
自分がこれから作っていく
音楽のヒントになった
わたしが
求めていたのは
楽曲として
完成されたものを
作曲することではなかった
かといって
即興演奏のような
その場で生まれるような形でもない
わたしがつくりたい
音の形
あのイントロとの出会いが
新しい視点をくれた
「数小節で世界をつくる」
単音でも楽曲でもない
けれど
単音でもあり楽曲でもある
ひとつの言葉でもあり
物語でもある
そんな
音の世界をつくりたい
聴いていた
その曲の世界観は
古い
時代遅れ
それでも
本物を貫くような強さがあった
そして
進化を感じさせる
そんな曲だった
その人たちの音楽を聴いて
感じたことは
ブレがないということ
確固たる信念があり
振り回されない

一貫した言葉と音楽性
それが
その人たちの在り方だと感じた
だから
歌詞を聴いていても
あれほどの
曲数がありながら
中心に在るものは同じ
たった一つの本質を
色々な角度や深さで
表現している
それが
色濃くはっきり見える
だから
やっぱりブレがない
本気で生きるとか
覚悟を決めるとか
熱すぎて
古臭く感じられるかもしれない
でも
わたしも
ずっとその生き方を求めてきた
たとえ
暑苦しい人と思われても
関係ない
自分の情熱を追い求めることが
わたしの生き方だと
信じてきた
だから
その人たちの
言葉を聴いたときは
感動や
刺さるというよりも
あったのは納得と
共感だった
「わたしの生き方は
間違っていない」
それを
確認させてくれた
わたしが
言葉をあまり聴かないこと
その理由には
音に意識が向きやすいことのほかに
もう一つある
それは
嫉妬をしてしまうから
素敵な表現を見ると
強い悔しさを感じる
先を越されたように
思ってしまう
予想通り
その人たちの言葉にも
何度も悔しさが生まれた
言葉はわたしにとって
それほどまでに
自分自身と直結している
本物を求めて
本気で生きる
それが
わたしの在り方だから

