「未完了のつづき」

天気が

まるで今を

表しているかのようだった

昨日は

雲ひとつない晴天

だからなのか

心も晴れやかで

始まりの予感があった

何かが起こっても

起こらなくても

受け入れる余裕があった

でも今日は曇り空

「再会」は

曇りのない

晴れやかな状態で

来るものだと思っていた

わたしの気持ちは

もう晴れてはいない

しんみりしていた

晴れの日は

気持ちがいいけれど

そのカラッとした

軽やかさに乗って

「せっかくのお天気だし」

反対に本音を

飲み込みやすいのかもしれない

湿気を含む

曇りや

雨の日の方が

無理に

自分を上げることなく

自分の感情と同調して

言葉が出やすいのかも

相手のペースに

自分を合わせないと

決めた時から

自分の中で

期限ができていた

わたしは

自分の行動に関しては

「区切り」を

大切にしている

そうしないと

前に進めない

きちんと

「終わり」と

「始まり」を明白にする

不確かな流れの中で

自分を保ち続けることが

できない

だんだん

苦しくなってくる

だから

自分の中に

期限を作ることが正解なのは

分かっていた

そしてその日が

いつなのかも

でも

はっきり

形にできないままでいた

その期限までに

この関係に

決着がつかなかったら

自分が

どうなってしまうのか

それが

見えなかった

考えると

途端に怖くなる

「思った通りじゃなかったら?」

でもわたしは

この未完了の状態を

持ち越すことはできない

これ以上は

身を削ることになってしまう

その時は

完全に相手のことを

諦めるのか

考え始めると

この繰り返しだから

考えるのを

やめていた

白黒はっきりさせたいわたしが

「答えを出さない」

選択をしていた

これは

わたしにとって

かなり苦しいこと

答えを出さないまま

今日を迎えた

この日を

どう動くのか

自分と話し合った

何かが動く

予感はある

でも何かは

わからない

過去に同じことを

二度

経験してきた

三度目は

信じたいけれど

そこに委ねて

本当に大丈夫なのか

自分がどうしたいのか

短い時間だったけど

深く考えた

一度目は

相手の本心が

不確実だったから

期待というより

切望に近かった

これがダメなら

本気で離れようと

賭けに出た

二度目は

ようやくこの関係性に

ピリオドが打てると

半ば安心していた

終着点が見えたような

気がしていた

喜びと

未来への期待が

あった

二度とも

前後の落差が

大きかった

ぐらついて

倒れないように

頑張って

自分を保とうとしていた

傷も残った

わたしの

心と身体は

無意識で

防衛反応をしてしまう

痛みを

知っているから

だから

迷った

今日は

これまでとは違う気もする

やっぱり

また同じかもしれない

期待すると

傷つく

けれど

閉じてしまうと

いざという時

受け取ることができない

とても

怖かった

受け取る側だけど

こんなに

不安と緊張が

襲ってくるなんて

この怖さが

夢でも

妄想でもない

現実なのだと

そしてこれが

受け取る側の

覚悟なのだと

重さや

大きさは

同じだった

わたしは

自分で動かす方が

コントロールできる分

楽だと感じる

けれど

自分から動けない

受け取る側に

徹することは

不安と怖さに

支配されそうになる

何を軸にして

立てばいいのか

見えにくくなる

「何も起こらなかったとき

 わたしはどうなる?」

葛藤していた

珍しく

ソワソワして

落ち着かない自分がいた

動きを止めると

何かが一気に

あふれ出しそうで

止められなかった

ただ

相手も同じなのだと

思ったら

お互い

そうなのかと

楽になった

どちらかじゃない

ふたりとも

怖い

自分の人生が

動くのだから

それも当然だな

そう思った

すると

わたしの意思は

固まった

二度の過去で

渡したくても

渡せなかったもの

それをすべて

持っていくことにした

結果はどうあれ

残していく方が

きっと

後悔するから

わたしは

過去の自分と

同じ行動をすることを

「選んだ」

空が

晴れになるのか

雨になるのか

それとも

曇りのままなのか

この未完了の行方は

分からない

不安はあるけれど

わたしに

迷いはなかった

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