「ここにある場所」

自分の身のまわりを

一新したくなった

きっと

新しい風を入れるために

空間を作っている

古い形から

次へ進むために

「何のために?」

すると

あなたの顔が出てきた

これまでなら

すぐに

「これはわたしのため」

その言葉に

置き換えられた

でもいまは

その言葉を置くと

空気が濁る

視界が

すっきりしない

「自分をごまかしている」

自分のために

整えている

それも

本当

でも

動機はそれじゃない

だから

胸の中に

濁りを感じる

「あなたのために整えている」

これが

わたしの本心

あなたをずっと

わたしの世界の後ろに

置いてきた

前に出したら

わたしが消えてしまうような

気がしていたから

でも

こうして

あなたを前に置いても

わたしの世界は

何ひとつ消えなかった

わたしとあなた

創作と愛

どちらかを

前に置いて

もう片方を守る必要が

なくなった

あなたのために

場所を整える

そう認めても

わたしは

あなたへ傾かない

あなたを前に出したら

わたしの世界は

澄んでいった

わたしとあなたを

分ける必要がなくなると

隠すものが

何もない

一つになったことで

ようやく

「これがわたし」

心も身体も

深く頷いている

わたしの中には

過去の自分が

座る椅子がある

その中に

ひとつだけ

「In My Life」と

書かれた椅子があった

わたしの椅子とは

離れた場所に

ひとつだけ

置かれていた

一度も

誰も座ったことがない椅子

過去のわたしの椅子が並ぶ

真ん中には

今のわたしの

椅子がある

記憶の中の

わたしではなく

「今」のわたしが

座るための椅子

In My Life

それは

あなたの椅子

ずっと

わたしの中に

存在していた

けれど

その位置だけは

まだ決められていなかった

ようやく

動かすときがきた

これからのあなたが

座る席

真ん中には

わたしがいて

その隣に

あなたがいる

その場所は

いま新しく作ったわけでも

何かを退かして

入れるわけでもない

最初から

ここは空白で

存在していた

でも

誰も

踏み入れたことがないから

綺麗に磨いて

整える

風を通して

空気を入れ替える

気持ちよく

あなたを迎え入れるために

あなたと

心地良い空間を

築いていく

わたしの中にある

あなたのためにある場所

それは

本来あるべき場所

ようやく

元の形に

戻すことができる

ずっと

ここが

あなたの場所だった

あなたが還る場所

いまここに

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