「原石の花」

「自分の過去と

 向きあうことができたら

 原石は

 どうなるの?」

どうなると

思う?

「ただの

 石に戻る?」

少し

違うかな

一度

まわりが

剥がれ落ちた

原石は

元の姿には

戻らないよ

「じゃあ

 この綺麗なまま?」

これは

原石の

本当の姿

じゃないんだ

「え?違うの?

 また変わるの?」

少しだけ

形が変わるかな

「分かった…

 消えちゃうんだ

 もう

 見つけて

 もらったから」

そうだね

再会することが

できたからね

「つらい過去は

 手放して

 さよならするんだ」

「手放して」

「さよなら」

するわけ

じゃないよ

「辛い過去だったのに?

 手放さないの?」

手放さないよ

「どうして?

 それじゃあ

 いつまで経っても

 軽くなれないよ」

その過去は

いらないものなの?

「え?」

いらない過去

だった?

「ううん、違う」

じゃあ

どういう存在?

「いらない存在

 じゃない

 あの過去があったから

 わたしは

 成長できた

 深く

 感じることができた」

うん

そうだね

「いらないもの」

じゃない

どれだけ

辛くて

苦しかったことも

傷ついて

ボロボロに

なったことも

何度も

後悔するくらい

見たくない

事実だと

しても

その

ひとつ

ひとつが

「いまの自分」を

つくっている

いまの自分が

輝いているのは

その

「過去」が

あったから

ひとつでも

欠けたら

きっと

いまの

自分には

なっていない

だから

「いらないもの」

なんかじゃない

原石は

「宝石」なんだ

いまの自分

未来の自分を

輝かせ

続けるための

大切な宝物

ほら見て

原石が

光り出した

「本当だ!

 光ってる!

 これが原石の

 本当の姿?」

うん

そうだよ

あなたに

全部

触れてもらうことができて

本来の輝きを

取り戻した

もう

自分の場所へ

還るだけ

「自分の場所?

 どこなの?」

見て

原石はいま

どこにある?

「あれ?

 手の上で

 光っていたのに

 消えちゃった」

木の上を

見てごらん

あなたの

原石たちが

ようやく

自分の場所で

輝くことが

できた

「あ…

 木に花が咲いてる!」

原石の木

それは

誰もが

必ず

持っている木

その存在に

気付くことが

できたら

きっと

花が

咲く日は

もう

すぐそこに

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