ある背中に
自分の過去を見た
全身傷だらけで
立っている
女性の後ろ姿
凛とした
その背中は
悲しみや寂しさに
沈む姿ではなかった
あるのは
気高さと
静かな怒りだった
自分の胸が
何かに突き刺されたように
痛み出して
涙が流れ出した
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あれは
わたしの
後ろ姿だった
息が止まりそうなくらい
胸が締め付けられた
記憶が
よみがえる
なぜ
わたしは
そのことを
ずっと
根に持っていたのか
時間が経っても
消えなかったのか
いまでもまだ
はっきり覚えている
でも
わたしは
周りの言葉を聞いて
自分の器が
小さいからだと
その感情の意味を
掴めずにいた
何ひとつ
納得できていないのに
自分のせいにしていた
けれど
内側の自分は
怒りを消していなかった
ひとりでずっと
戦っていた
わたしの
最後の一線を
土足で
踏み越えようとしたことに
抵抗し続けていた
あのときから
わたしの感情の温度は
下がっていた
でも
確信がもてず
迷っている自分が
まだいた
内側の自分と
外側の自分が
まだ一致していなかった
それが
自分の背中を見つけたことで
すべて一致した
そして
これまでの
自分の生き方が
自己犠牲の
繰り返しだったことに
気づいた
「誰かのために」
自分の痛みや傷に
気づかないふりをする
納得できて
いなくても
自分のせいにして
その場を
保とうとしてきた
なぜ
そこまでする必要が
あるのか
「不安だから」
何も生み出せない自分には
価値がないと思っていた
だから
役割を求めた
必要とされていると
感じたかったから
関係を失うのが
怖かった
それを
自分を差し出すことで
補おうとしていた
でも
それになんの意味が
あるのだろう
わたしは
機械じゃない
生身の人間だ
永遠に
すり減らして生きるのは
無理だ
どこかで
限界がくる
そもそも
わたしは
もう何度も
壊れてきたんじゃないか
地の底まで落ちて
深い傷も
たくさん負ってきた
身を削っても
結局
傷ついているじゃないか
まだ
耐える必要は
あるのだろうか
これまでわたしが
自分の甘えのせいにして
自分を責めて
抑えてきたこと
あれが
我慢だったんじゃないか
わたしは
自己犠牲の自分を
終わりにする
決意をした
「もう我慢はしない」
すると
わたしの前に
一本の道が
見え始めた

