「好きという衝動」

わたしの

止まっていた時計の針は

動き出した

一度

すべてに蓋をして

奥深くにしまい込んだ

ものたち

やはり

捨てていなかった

見なかっただけで

ずっとわたしの中には

残っていた

ようやく

時が来たとばかりに

順番に出てくる

でも

良い記憶はない

中心にある

強い衝動

その周りを

苦い経験や

未知への恐れが

分厚く覆っている

それでも

中心にある

存在の輝きは

厚い壁を

突き抜けて

わたしの心を

揺らしてくる

何かを書いて

表現する

これは

固まっていた

ただ

何を書くのかが

定まらない

何を

創りたいのか

自分の中で

増え続ける熱

どんな形でもいい

外に出したかった

あるとき

好きという言葉が

わたしを変えた

戸惑う自分

強く揺れ動く

それに対して

好きと認められなかった自分には

気づいていた

理解はした

体感がまだだった

書くことは

好きだけれど

少し違う

書くことは

わたしにとって

当たり前にあるもの

比較対象にならない

わたしの核

好きは

もっと

きらめきのある存在

わたしの好き

ずっと

恋焦がれて

でも

自信が持てず

素直になれなかった

ずっと

自分の中に

あり続けていたのに

見えていたのに

見えていなかった

この感覚は

恋そのもの

ようやく

気づけた

好きなものを

素直に好きと言える

自分でいたい

またひとつ

自分に戻っていく

わたしは

ピアノが好き

もう手放さない

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