これが
はじまりだった
ある時
毎日のように
同じものが目に入ってきた
あまりに重なって
違和感が残った
すると
共通点が見えてきた
その瞬間
わたしの中に
ある存在が浮かんだ
その存在は
過去の自分が離さずに
ずっと持ち続けていたものだった
「これだ」
わたしの目の前に
一本の道ができた
この状態になったわたしには
迷いはない
わたしが
自分に戻るはじまりだった
わたしの身に
いろんな形で知らされていた
あの数日間は
本当に
不思議だった
「妖精が
本当にいるのかな?」
本気で
考えてしまった
わたしは元々
空想の世界が大好きだ
架空の世界も
好きだけれど
全てが架空のものではなくて
現実世界でもありえそうで
ありえない
このラインの世界観が
とくに好きだった
現実と空想の境目を
自分で探し出すことに
面白さを感じていた
きっと
子供の頃から
空想の中に
自分を置くのではなく
なんでも
分析するのが好きだった
絵や文章で表現すると
胸の深い部分が
満たされる感覚があった
ただ
対象物を
忠実に再現する模写
作文や論文は
得意だけれど
完全にオリジナルの
独創的な世界は
描き出せない
だから自分には
芸術の才能はないのだと
深く悩んでいた
この感覚が
中学一年生のときに
すでにあったから
音楽の道に進んだのだと
思っていた
けれど本当は
目に見えない領域に
心が惹かれていた
絵も文章も
きっと
それぞれの道で
生きていくことはできた
でも
ひとつだけだと
深さや奥行きがなくなる
満たされるはずなのに
満たされない瞬間がある
自分が求めているのは
その形ではないと
そのことを
本心が教えてくれていた
絵と文章は
すでに自分の中にあるものだった
わたしを生かしてくれる
存在になっていた
それでも
わたしは
できるかどうかも分からない
未知の世界に
飛び込むことを選んだ
言葉
絵
音楽
この3つが
わたしには必要だったから
どれが欠けても
成立しなかった
わたしは
自分の光を表現するために
必要なものを
無意識のうちに
ずっと分かっていた
ずっと
自分で持ち続けていた
そして
この3つの土台の上に
さらにもう一つ
欠かせなかったもの
それが
姿を見せ始めていた
でも
まだ言葉にはならない

