見えるから
迷っていた
見えるものを
大切にしすぎて
自分の感覚まで
疑っていた
でも
見えることと
背負うことは違う
見えることと
自分を失うことも違う
わたしは
見えるものを受け取り
それでも最後は
自分の感覚で選ぶ
見えても
自分を失わない
この力と
ともに在る
相手のことが
見えてしまうから
「迷惑になるかも」
「わたしの我儘かも」
そうやって
無意識に
自分を引っ込めてきた
「わたしは望んでいない」
そう言い聞かせて
けれど
抑えることが
無欲とは限らない
正しくありたい
失敗したくない
流れを壊したくない
こういう恐れから
自分を抑えるなら
それもまた
私欲になり得る
奥から
まっすぐ沸いてきたものを
そのまま出す
怖くて
それが
ずっとできなかった
でも
もう誰かのために
黙ったり
隠したりはしない
その人が
まだ言葉にできていないもの
いくつもある顔を
混ぜずに見ること
本人の奥にある原石や
いまどこで立ち止まっているのかを
感じ取ること
それを
絵や言葉や音で
見える形にして返す
これが
「鏡の空間」
わたしの見える力は
アトリエの核になった
見えるけど
背負わない
相手が受け取るか
どう生きるかは
相手に返す
この境界線がなかったから
わたしは
見えるものに振り回されて
この力を
安全に使うことができなかった
見えすぎることで
生きづらさも
感じてきた
でも
この力は
誰かを傷つけるものじゃない
わたしを飛べなくする
足かせでもない
きっと
必要としている誰かがいる
その人へ
届けることができる
「見えるから迷うわたし」から
「見えても、自分を見失わないわたし」へ
鏡の力
わたしらしく
羽ばたくための
わたし色に染まった
わたしだけの翼になった

