髪を軽くした
ふわふわのほうが
わたしらしい気がする
背負っていたもの
握っていたもの
すべて
手放した
軽やかになった自分に
わくわくしている
もうすぐ
新しい自分として
立つ日がやってくる
その日に向かって
一気に
流れが加速した
すべてが
そこに向かって
動き出しているかのように
「光の中に立つわたし」を
完成させるために
自分が軽くなると
できた空白に
新しい出会いがやってきた
そのときは
気づかなかった
でも
頭から離れない
時間が経つほどに
記憶が鮮明に
蘇ってくる
わたしは
ひさしぶりに
ときめいていた
刺激や高揚のような
激しいものじゃないから
気づきにくい
けれど
たしかに
わたしの心の中に
入ってきていた
その人は
いつもわたしを
正面から受け入れてくれる
わたしに
まっすぐ向ける
その視線は
逸らさないのに
緊張感や圧がない
視線も身体も
まっすぐブレない
その前では
わたしも曲げずに
まっすぐ立っていられる
目を逸らされることに
慣れているわたしには
とても新鮮だった
穏やかなのに
黒くて
どっしりとした力強さ
包まれているような
感覚になる
安定感のある
背中を見て
素直に
「カッコいい」
そう思っていた
その背中から
目が離せなくて
ずっと見ていたい
自分がいた
何か深い言葉を
交わしたわけではないのに
女性として
丁寧に扱ってくれている感じがある
それが
わたしの警戒心を
一気にほどく
安心して
寄っていきたくなる
その人の
大人な在り方に
わたしは
強く惹きつけられていた
理想の男性
こんな身近にいたなんて
だから
人生は面白い

