「黒き武士」

そこに在ったのは

ただひとつの

黒い後ろ姿

音はない

動きもない

それでも

その場のすべてを吞み込むほどの圧が

黒い背中に満ちていた

緊張感のある風

柔らかさや

緩んだ空気はない

こちらを見ない

その背中には

もう

迷いはなかった

言葉もいらない

張り詰めた静けさは

少し

怖さも感じさせる

限界まで満ちた

暴れる前の

完全に定まった圧

それは

戦う者へと

切り替わる寸前

まだ

抜かれていない刃

でも

もう誰にも止められない

本物の強さを手にした

気高き

黒き武士

その姿へ

生まれ変わる瞬間

重く

強い風を巻き起こす

言葉が

出なくなるくらい

魂を震わせる

圧倒的な存在感

目が離せない

堂々とした黒い背中

熱さと静けさが

共に在る

いぶし銀の輝き

ずっと

待ち焦がれていた

あの黒き武士が

もうすぐ

目の前に姿を現す

そのときが

ついに来た

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