「見えない鎖」

それは

洗脳に近かった

少しずつ

手足の感覚が

奪われて

やがて

使えなくなっていく

何が

正解なのか

自分が

何をしたいのか

ひとりでは

判断できない

思考が

奪われる

いつの間にか

一人で立つことができない

自分になっていた

最初に

違和感があった

きっとそれは

自分のペースを

乱されたくなかったから

一人の時間がある

それが

普通のこととして

生きてきた

だから

そうではない形を

見せられて

戸惑った

常に

一緒であることが

当たり前

それを

否定するのは

優しさを

拒否する行為

はっきり

禁止されるのではなく

表情や空気が

そう言っていた

だから

それを読んで

動かなければいけない

立場や

年齢差から

わたしが

合わせる形になっていく

少しずつ

ひとりの時間を

過ごすことに

後ろめたさを

感じるようになっていった

かわりに

たくさんの物が

贈られてきた

嬉しい気持ちは

あるけれど

増えるたびに

身体が重たくなっていく

気づけば

まるで

見えない細い鎖に

繋がれているように

その世界から

出られない自分に

なっていた

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