「女王の薔薇」

獅子は世界に向けて

駆けだした

その姿を見て

女王は

ようやく口を開く

ひとりでも

生きていける

何度も

そう言い聞かせてきた

けれど

本当は

誰もいない未来を

強く生きたいわけではない

誰かと生きたい

ひとりで立てることと

ひとりを望むことは

同じではなかった

愛する自分に

降伏したあと

最後まで

残っていたのは

愛されたい自分

必要としている自分を

隠すための強さ

もう

大丈夫なふりを

しなくていい

愛されたいと望むことは

弱さじゃない

必要としている

この想いを

もう

否定しない

失いたくない

一緒にいたい

ここに来てほしい

そのすべてを抱いたまま

ここにいる

「本当は大丈夫なんかじゃない」

女王の薔薇が

ようやく声を上げた

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