その目は
わたしの心臓を
一瞬で射抜いた
鼓動が
早くなっているのが分かる
気持ちが昂る
一度捉えたら
逸れないその目に
完全に
捕まってしまった
こちらを離さないように
視線が
まっすぐ貫いてくる
睨むような強さでも
優しいだけの
泳ぐ目でもない
静かに見据えている
黒くて
ブレない視線
相手を捕まえようと
前のめりになっているのでもない
「魅せる」テクニックじゃない
自分を取り繕った
張りぼてでもない
わたしの心は
それには動かされない
わたしが
心を射抜かれるのは
「自分から逃げていない」眼差し
その眼差しには
迷いがなかった
その人の心が
そのまま表れていた
だから
わたしの視線のほうが
先に動けなくなって
気づけば
わたしはその視線の中に立っていた
目が離せない
一瞬で
堕ちてしまった
この胸の高鳴りの意味を
わたしは知っている
嘘のない
覚悟の宿った目
曖昧な優しさでは
わたしには響かない
自分の心に嘘をつかず
在り方が定まっている
揺るぎない
その目線に
魂ごと
引っ張られる
恋は
こうして始まっていく

